2011年6月17日金曜日

オタマ

オタマは、手で持つ部分、柄の部分、掬う部分と素材が違っていたり、複数の部品を溶接あるいはリベットなどで組み立てているのが一般的です。このオタマは、一枚のステンレスの板を折り曲げて出来ている所をに私は注目しました。







下の写真に見るオタマはプラスチック製の赤い把手、柄の部分と把手を接続している部分のカバー、ステンレス製の把手、ステンレス製の掬う部分も一つのパーツとしてそれぞれを組み合わせてオタマに仕上げています。








それに対してこの下の写真のステンレス板を折り曲げて作られているオタマは複合された部品を組合せる事をしていません。





注目する所は蒲鉾形に折り曲げられた柄の部分が蒲鉾を折るような方向に曲がっている所、さらには掬う浅い半球部分と柄の接続部分に当たる所の折り曲げてある。ここは日本の折り曲げ技術、また折り曲げるための金型の技術が光っているのが伺えます。
これだけ複雑な折り方をしているにも拘わらず成形後のオタマの各部分の板厚は均質であり、かつ皺などは全くない。

このオタマは日本の折り紙的なコンセプトが見受けられます。